箔画とは
野口琢郎の箔画とは、漆と箔によって表現された新たな絵画表現であり、
その独自の技法は京都西陣の箔屋に代々伝わる引箔(西陣織の帯の中に織り込まれる金糸の様なもの)の制作技法から生まれました。
ベースとなる木パネルに何度か漆を塗り重ねる事によって下地を作った後、
漆の粘着力によって金・銀・プラチナ箔を接着する事で様々なイメージを表現しています。
青や赤などの色部分は銀箔の化学変化(硫化)によって色を変化させたものであり、
その上から透明の絵具で色を強調する場合もあります。
黒色部分は自ら石臼でひいた石炭の粉末を使用し、部分的な盛り上げには錆漆や樹脂を使用、
木パネル自体を彫る場合もあり、立体感を表現しています。
箔画独特の魅力は、画面全体に施された金・銀・プラチナ箔の輝きが光源や観る角度によって変化するところにあります。
ぜひ一度本物の箔画をご高覧くださいませ。